このたび、4・11「QUINTET.1」に一般社団法人日本ブラジリアン柔術連盟(JBJJF)が「協力」として参画することが決定した。
桜庭和志からのルール制作アドバイス、審判団派遣のリクエストに対して、JBJJF中井祐樹会長が応えたもので、中井祐樹氏が「QUINTET審判委員長(Chairman of Referees Committee)」に正式就任。JBJJFから2名の審判員も派遣されることになった。
その他3名の審判員は、同じく「協力」に名を連ねることになった国内総合格闘技ジムの交流組織、D-NET(DOJO NETWORK JAPAN)から派遣される。
3月23日、桜庭和志と中井審判委員長の要請で招集された審判団による初会合が行われ、QUINTETルールの骨子が固まった。
QUINTET審判団 | ||
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審判委員長 | 中井祐樹 | JBJJF |
審判員 | 植松直哉 | JBJJF |
審判員 | 新明佑介 | JBJJF |
審判員 | 片岡誠人 | D-NET |
審判員 | 山崎剛 | D-NET |
審判員 | 美木航 | D-NET |
QUINTETルール骨子
[ 禁止行為(重大な反則=失格負け)]
- ヒールフック
- スラム及びスパイキング(頭部に直接ダメージを与えるような攻撃)
- ネッククランク(頸椎のみをねじる行為)
- かに挟みによるテイクダウン(スタンド)
- ジャンピングクローズドガード
[ 違反行為(軽微な反則=指導)]
- 膠着を誘発するクローズドガード
- ポジションをキープするだけで攻撃の意図が見られない場合
- スタンドでテイクダウンを狙わずディフェンシブに動き回る行為
- 故意に対戦相手を試合場から転落させようとする行為
- 故意に試合場から逃避する行為
- 主審及び2名の副審全員が消極的と判断した場合
- 噛み付き、歯を押しつける
- 頭髪、体毛、鼻、耳を掴む
- 性器または目への攻撃または圧迫
- 一度に3本以下の指を掴む
- 意図的なあらゆる種類の外傷的打撃(パンチ、肘、膝、頭突き、キックなど)
- 対戦相手に触れていない状態で座る行為
- 「指導」を受けた選手は試合場中央で四つ這いになり、対戦相手は上から腰に両掌を置いた状態で、審判の合図により試合を再開する(レスリングのパーテールポジション)
- 両者「指導」の場合は試合場中央でスタンドの状態から試合を再開する
- 「指導」3回で「失格負け」
- 違反行為により、相手に相当のダメージを与えたと審判が判断した場合は、1回で「失格負け」になる場合がある
[ 禁止事項 ]
- シューズの着用
- ファウルカップの着用
- クリーム、オイル、ジェル、または滑りやすい物質を身体に塗る
- 指輪やネックレス、ピアスなどの貴金属類の着用
[ 試合時間 ]
- 8分一本勝負
- 4分一本勝負(体重差が20kg以上ある場合)
[ 勝敗の決着 ]
- サブミッション
- 失神
- 失格(指導3回)
- 試合時間内に上記の決着が付かない場合は引き分け
- 判定(大将同士の試合のみ)「指導」の数の少ない方が勝利。数が同じ場合はチーム全体の「指導」の数が少ない方が勝利。それも同じ場合は大将同士の試合の優劣を審判の旗判定により決定。
[ 試合場 ]
- 12メートル四方のレスリングマット。場内場外のエリアは設けず、試合場から転落しそうな場合は審判の判断により試合を中断し、安全な位置から両者同じ態勢のまま試合を再開する。
[「勝ち抜き」システム=Winner stays on ]
- 勝者は対戦チームの次の相手と闘う
- 引き分けは両者退場
- 大将が負けたチームが負け
[ 1dayトーナメントシステム ]
- 1回戦を勝ち上がったチームは、決勝戦では1回戦で戦わなかった選手から優先的にオーダーを組まなくてはならない。
[ 体重 ]
- チーム5人の総体重は430kg以内とする(前日計量)
桜庭和志の「寝技ルールは膠着するというイメージをガラッと変えたい」という思いを元に作られたQUINTETルール。果たして実際の試合はどうなるのか、楽しみだ!