コロナの感染拡大による入国規制のためここ2年ほど日本人選手中心のFIGHT NIGHTシリーズのみの開催で、いまだ外国人選手たちが出場するナンバーシリーズを開催できる状況にはなっていないが、そんな中、Amateur QUINTET(以下、アマクイ)のSDGs Projectが進行中だ。
SDGsとは持続可能な開発目標であり、格闘技界でいうならば持続的に選手を育成し、ジャンルを広げていくためにはどうしたらよいかを考え行動すること。QUINTETでは、打撃がなく老若男女が安全に実践できるグラップリングは、生涯スポーツとして健康促進にも繋がるなど幅広いターゲット層に広めることができるのではないかとの思いで、プロイベントだけではなくアマチュア普及の活動にも取り組んできた。
実際、SDGs Projectの先駆けとして2019年12月に秋田県と共催した秋田での「ねわざ祭」は生涯スポーツとしての寝技(グラップリング)の面白さをセミナーの中で伝え、秋田の地域活性化に貢献できるスポーツになることを目標に行われ幅広い年齢層の方に楽しんでいただいた。
そして、この秋田での「ねわざ祭」に興味を示してくれたのが株式会社ホルグ代表取締役社長の加藤年紀さん。加藤さんは2019年1月から地方公務員限定の「地方公務員オンラインサロン」を運営し地方公務員の方々が活躍しやすい環境を構築するための事業を展開している方で、自治体と一緒に組んで行った秋田での「ねわざ祭」が好評で興味を持ち、今回日本全国の自治体での「ねわざ祭」開催を推進することに協力してくれることになった。
「地方自治体は地味だけれども大事な仕事をたくさんしていると思っていて、スポーツ振興ももちろんありますし、高齢者の健康増進だったり、あとは子供や女性の防犯的なものの普及活動をしているのですが、QUINTETはエンタメ性があるというか人を惹きつけるパワーがあって、そのパワーを地方自治体の皆さんと一緒にやっていただくことによってお互いがWIN-WINになるなと感じています」(加藤さん)
そんな加藤さんの協力のもと、さっそく3月20日に奈良県生駒市で開催される「いこまスポーツの日」イベント内で「QUINTETねわざ祭」が行われることが決定した(すでに参加者受付は定員に達したため終了。コロナの感染拡大防止対策のため、当日は参加者以外の見学は行えません。あらかじめご了承ください)。
生駒市の他にもすでにいくつかの自治体から「ねわざ祭」の打診がある中、日本のみならず海外からもアマクイ大会開催希望の話がきている。現在、香港での開催に向けて調整中だ。日本のみならず、海外でもQUINTET SDGs Projectが広まっていくことを期待したい。
桜庭Pも「日本のセミナーだけでなく世界の方からもAmateur QUINTETの大会をやりたいと何箇所から連絡が来ている。とりあえず香港で最初にやろうかと思っている。香港をきっかけに世界各国でアマクイを開催していきたい。アマクイで勝ったところがプロの大会に出てもらったり、最終的に世界大会になれば面白い」とプロジェクトの推進に期待を寄せている。
なお、QUINTETナンバーシリーズは外国人選手が来日できるタイミングで開催予定。ねわざ祭、アマクイも含め、決定次第発表していきます。どうぞ、お楽しみに!