秋田大爆発!! CARPE DIEM圧巻のV3達成!!!

11月30日 (土)、秋田市文化会館で行われた「QUINTET FIGHT NIGHT 4 in AKITA」で、TEAM CARPE DIEMが見事優勝。3連覇を果たした!

photo
秋田ねわざ祭

11月30日、『QUINTET FIGIT NIGHT.4 in AKITA』が開催された。会場は秋田市文化会館。東京、ラスベガスに続いての開催地はプロデューサー・桜庭和志の故郷である秋田だ。グラップリングの全国普及を目指す意味もあっての、地方初進出である。

オープニングファイトの佐藤洋一郎vs帯谷信弘(指導数2-1で帯谷の勝利)に続いて、桜庭の秋田スポーツ大使任命式も行われ、佐竹敬久知事と桜庭が挨拶。桜庭は「僕の好きな格闘技を、秋田から広めていきたい」と故郷のファンに語った。

トーナメント1回戦、まずは過去2度の優勝を誇るTEAM CARPE DIEMと初登場のTEAM K-TOP BJJが激突。柔術対決となったこの組み合わせは先鋒戦の橋本知之vsチャン・インソンがドローになったものの、次峰の山田崇太郎がチョ・ヨンスンにヒザ十字固めで一本。さらに山田は中堅イ・ギョンソプもリアネイキッドチョークで下した。バックを取りながら相手の足も固めてチョークという、いわばSTF式のフィニッシュだ。

山田は副将のチョ・ジュンヨンと引き分け、この時点でCARPE DIEMは大量リード。中堅の岩崎正寛が大将のチェ・ワンキと引き分けてチームの勝利を決めた。

 もう一つの1回戦はTEAM SAKURABAvsTEAM PARAESTRA。桜庭とQUINTET審判委員長・中井祐樹氏の“代理戦争”ともいうべき対戦になった。

先鋒戦、TEAM SAKURABAの“抜き役”である出花崇太郎が塩田“GoZo”歩にバックから腕十字を極めると次鋒・八隅孝平と立て続けの実力者対決。この試合は双方に指導3つが入り、両者失格。福本よう一vs本間祐輔も引き分けに。ここでPARAESTRAの副将・樋口翔己が星野勇二に腕十字で勝ち、副将対決に持ち込むとドロー。大将戦、ともに初戦と互角の展開となった。

TEAM SAKURABAの大将はQUINTETでもおなじみの中村大介。対するTEAM PARAESTRAは修斗の現役チャンピオンでもある斎藤裕が登場した。ここまでチーム全体の指導数も同じ、この試合ですべての決着がつくという状況の中村vs斎藤。緊張感のある一戦は中村が下からヒザ十字を取ることに成功する。大将、しかも秋田出身でもある斎藤は意地で耐えていたがついにタップ、TEAM SAKURABAが劇的な結末で決勝進出を決めた。

決勝前にはシングルマッチ3試合も。ハイサム・リダvsカイル・チェンバースは足関節の攻防など充実した内容の結果、リダが判定2-1で勝利。所英男vsミノワマン、桜庭和志vs五味隆典という人気選手対決は、実験ルールとなるアイアンマンマッチとして行われた。

これは5分の試合時間内により多く一本を取った選手が勝ちとなる特殊なルール。ミノワマンは反則のヒールフックを仕掛けてしまったり三角絞めをリフトアップする場面もありつつ、バックを取られた状態で相手の足を極めるインディアンロックで一本。このポイントにより、ミノワマンが1-0で勝利を収めた。

桜庭は五味を2-1で下している。まずは桜庭が三角から十字に移行して一本。続いて五味がギロチンチョークを取り返す。50歳の桜庭はスタミナ切れでフラフラになり、マットから逃げようとするところを五味に引き戻されて試合続行。それでもタイムアップ寸前、アンクルロックを極めて一本数で上回った。

ただし、これらはテストマッチのため公式記録にはならない。実験的に行った「アイアンマンマッチ」について、桜庭和志プロデューサーは次のような総括を行っている。

「今回はあくまでもテストマッチなので、信頼のおける練習仲間と実験してみましたが、やはり一本で終わらないというシステムは緊張感に欠け、タップも早くなってしまいます。取材の人や関係者が練習のスパーリングを見て「面白い」と言ってくれるので、規定時間内に一本を取り合う鉄人ルールは使えるかもしれないと思ってやってみましたが、まだまだ改良の余地がありますね。お客さんは喜んでくれましたけど、アイアンマンマッチを公式に採用するのは早すぎますね」

そして決勝はTEAM CARPE DIEMvs TEAM SAKURABA。1回戦ではともに強力な“抜き役”が活躍しており、この試合も期待通りの一本からスタート。CARPE DIEMの世羅智茂が鈴木和宏に飛び十字を極めてみせる。

この試合が43秒、世羅は次鋒・出花も27秒で下した。今度はヒザ十字だ。世羅は中堅の星野と引き分けてリードをもたらし、CARPE DIEM次峰の田村幸成は副将・中村大介とドロー。これで“抜き役”を潰したことになる。

CARPE DIEMからは、1回戦で大活躍した山田が登場。相手の大将・福本をストレートフットロックで秒殺し、CARPE DIEMが副将、大将を温存したまま優勝を決めた。

CARPE DIEMはメンバーを変えながら、これで3度目の優勝。中井氏が「ミスターQUINTET」とも呼ぶ山田の圧倒的な極め力でグラップリングの魅力を体現したと言えるだろう。

大会情報はこちら