2.3QUINTET FIGHT NIGHT2 in TOKYOの決勝戦で山田崇太郎選手が松本選手、吉田選手に一本勝ちした決まり手がネッククランクと発表されたが、そもそもQUINTETルールでは首への攻撃(一部のネッククランクやネックロック)は禁止技となっている。そのため、大会後からネッククランクに関しての問い合わせが多く寄せられた。
そのため、桜庭和志プロデューサー、中井祐樹審判員長を始めとする競技陣が集まりミーティングが行われた。結果は中井祐樹審判員長がTwitterで“頚椎のみを極めるネッククランクに放送席から見えた山田崇太郎選手の見事な技は「絞めを伴うもの」「複数箇所の極め」と審判が見たとのことで合法。しかし解釈の割れを招く可能性を鑑み次回からプロアマとも解禁します(但しアマのストップは早く)”(原文ママ)と発表したとおり、山田選手のネッククランクは禁止技ではないということで問題なしとなり、さらに次回の大会からはプロでもアマチュアでも首への攻撃(一部のネッククランクやネックロック)は解禁されることとなった。ただし、アマチュアに関してはプロのルールに準じるものの、首への攻撃は安全性を配慮して審判が早めにレフェリーストップ(見込み一本)をかけることになる。
ちなみにこれまでのルール表記で以下の2点が禁止行為として掲載されていたが、今回の改訂により削除される。
●ネッククランク(頚椎のみをねじる行為)
●体重を乗せたネックロック
この他に「指導」に関して“QUINTETにおけるアタック&アクションはテイクダウン/ポジションを取りにいくことや単に動くことではなく「現状に留まらず一本を極めにいくこと」を指します。防御せざるをえない状況はともかく、極まらない状態を続けることも指導の対象なのです。これが好試合続出の理由です”(中井祐樹審判委員長のTwitterより原文ママ)と改めて指導に対する見解を示した。
さらに、絞め技につなげるために手で口や鼻を押さえることも禁止されることになった(2.3QUINTET FN2より実施)。これは行為自体が技ではないということと、子供たちにスポーツとして見せられるものではないと判断されたためだ。
今回の決定に関して「口で手や鼻を覆う行為は関節技ではないし、技といえるものでもなくスポーツ競技として見て欲しいQUINTETにとっては子供に見せられるものではないなと思ったので禁止にした方がいいのではないかと思いました。指導の件を明確にしたのも、やっている人だけじゃなくて、一番は見ている人、見に来てくださるお客さんにより分かりやすくするために考えたことです」と桜庭和志プロデューサー。
寝技に詳しい人でも、寝技に詳しくない人が見ても楽しめるスポーツ競技を目指すためにも、ルールに関しては今後も改良されていくことになるだろう。